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2008年10月の記事一覧

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小指 vol. 11 「ビーズと小花とラインストーン」

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小指 vol. 10 「黒い瞳」

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小指 vol. 9 「素顔」

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小指 vol. 8 「溢れてく」

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お知らせ

お知らせ


「私のひと粒」に来てくださってありがとうございます。
今回、小説プラス詩という形でひとつの恋日記を書いています。

ところで、何も考えずに書き始めましたが
書き続けるにしたがって、ある問題が発生しました。

1話書き終えて読み返すたびに、思うんです。

こんな・・・

こんな・・・

こんな恥ずかしい内容

ブログに載せられへんーーッッ(`□´) ドンガラガッシャッシャーンッ(←ちゃぶ台)



文章って難しいですね。( -""-;)

ちょこっとだけ色っぽい恋の話のはずが、私が書くと
単なる欲情女の話にすりかわる。

お・・・おそろしや。



きわどい描写や表現を省こうと思いますが、省いてしまうと
彼の良さも悪さもアクの強さもほとんど消えてしまいます。
でも、ここへ載せるのにはめちゃくちゃ勇気がいる。

あぁ~困った。

そんなこんなで4話まできた中
皆さんからのコメントには本当に励まされました。
とても意外だったんです。
すごくすごく嬉しかった。

これから、またきわどいシーンが登場するかと思いますが
それを読んだ際には、もしも時間がおありなら

「ぎゃはは!ひどすぎる。」
でも
「ちょっと今日のは、ないよ。」
でも
「あたま大丈夫?」
でも何でもかまいませんので、何かひと言いただければ嬉しいです。


それでも勇気が出なくて限定公開にする回があるかもしれません。
その時は「小心者っ」って笑って下さいね。



これからは、実話とかフィクションとかにとらわれず
単なる物語と思って読んでいただければ・・・。




それから、ウチのパソコンが潰れ
古いもので間に合わせ中です。
ここ2~3週間の間に、私にメールしたけれど返事か来ない・・・って方
もしもいらっしゃいましたら、申し訳ありませんが
鍵コメにてお知らせ頂ければ折り返し返信しますね。


では。また。





小指 vol. 7 「手形」

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小指 vol. 6 「すれちがい」

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小指 vol. 5 「賭け」

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りゅうりゅうと

龍を見ました。

想像よりはるかに大きく、長く、気高く

夕方4時の空は青く、冷たく澄んでいました。



胴胴2








「りゅうりゅうと」




りゅうりゅうと

馳せるのは 夢



そして 龍


見上げる小さな私には目もくれず

おどるように
およぐように

たなびく
たてがみ

ほとばしる血汐
湧き上がる熱情
かけめぐる憧憬

初めて見たものへの畏敬
きっと二度と見る事はないという思いもよぎり


私は 何度も何度もふりかえった

りゅうりゅうと

龍はただ
超然と
空に











「ママね、今日すんごいものを見ぃ~ちゃった♪」
「え。なぁになぁに?」
「ふっふっふ。」
「おしえて。」


「龍。」


「りゅう?」


「りゅうなんかおれへんし。」
「ママも今日まで、そー思てた。」

「写真も撮ったんやでぇ。」




「あっ・・・。」


「ほんまやぁ!!」


「りゅうやぁ・・・。」




「おかしいなぁ。」
「な。龍やろ。」
「そんでも、おかしいなぁ。」

モモがしきりと「そんなはずはないのに。」と言う。

「りゅうはお話の世界のもんやのになぁ・・・。」




サンタさんは生まれてこのかた信用してないくせに
(↑↑ 髭ぼうぼうで大柄だから、好みじゃなかったらしい。)
龍は信じるのん??

私は
「雲やん~。」
と言うものやと思いこんでいたので、驚いた。

3歳の時に
「はい♪サンタさんからのプレゼント♪」
って包みを渡すと

「いい。あのしとあんま、しゅきじゃないからいなん。」 (訳 ;あの人あんまり好きじゃないからいらん)
ってかたくなに受け取らへんかったくせに
5歳で龍は信じるのん??

あはは。

(↓↓ 画像をクリックして大きくして見てみて下さい )

ちなみにこれが尻尾やよ。 しっぽ 「わぁ~。しっぽや~。」



これは胴ね。腹側のひだひだが凄いでしょ。 竜1 「ずるずるや。」(ひだひだやて。)



たてがみ見てみ。 竜2 目をキラキラさせているモモ。



「りゅう、まだおる?」
「もうどっか飛んで行ってしもたわ。」


「ママ。顔は?龍の顔。」


「顔か・・・すんごいスピードで行ってしもたから撮れへんかってん。」
「へぇ~。」





< 後日談 >

「ママ・・・あんな、今日な、りゅうのことな、言うたらな・・・」
もう半ベソ状態である。

「あっちゃんとな、ちぃ君がな、りゅうは夢やって言うねん。」
ここでもう涙ポロポロ。

「りゅうは夢ちゃうのにぃ。おんのにぃー。」




「ママ。今度、みんなにも写真見せていい?」

あらぁ・・・。
困ったわ。
見せなければよかったかなぁ。


でも、見たとき私は「あっ!龍が!」って、感動したんよね。
あんなに長い間、空を見上げていたのは初めてでした。











虹博さ~ん。
やっぱり空を撮るのは難しいわぁ。
実際の凄まじさは、なかなか出ないわ(ケータイじゃ無理?)


なつさ~ん。
これ読んでくれてたらいいなぁ。

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あなたなしで

遠くでお前の幸せを祈ってる。

そんなの、いらない。
これは強がりなんかじゃないの。
ただ・・・
私には必要ないのよ。







「あなたなしで」



いらないわ。

どこか遠くで祈るより
ここへきて抱きしめて

永遠に思い、祈るより
ひと夜だけでも抱いて

遠くで祈るくらいなら
あなたの近くの人を守って

いらないの。











I never need it.










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「真実」「髪をなびかせて」にあったかい拍手をしてくださった方々へ

拍手をありがとうございます。
エールをいただいているような気持ちです。
また読みに来てくださいね。

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髪をなびかせて

これはね
女の子だけの風のシャワー
この季節にこの風を髪にいっぱい受けるの

きっと
優しくなったり
美しくなったり
清々しい気持ちになれる







「髪をなびかせて」


この季節の

女の子の特権

髪をほどいてね
リボンをといてね
ひっつめてた髪を放してあげるの

髪をなびかせて
風をいっぱいとりこんであげるの

一本一本の間に
夏の終わりの風をそよがせるの


もう、それだけで
解き放たれてどこへでもゆける

ほら、花の羽ひらくようでしょう?









「散歩」


小さなコマつき自転車
みの虫
黄色い小花
陶器のうさぎとピーマン

うさぎとピーマン


紋白蝶が腕の下をすり抜け
モモと私は顔を見合わせて笑った。

自転車に飽きたモモは歩く。
ティッシュにふわりと包んだ蝉の体


小さな緑色のつぶつぶの実

「どぉくの実やから食べたらあかんよ。」

って真面目顔で教えてくれた。
危機一髪。命の恩人さんありがとう。

なんて。
いや、食べへんし。多分 毒の実ちゃうし(笑)


S家族が黒いバンから笑顔で手を振っている。
そないにブンブン振らいでも・・・アハハ。
よしっ。お返し。

ブンッブンッ

ああ。こんなにも雲ひとつない青空の日曜日。
何てことは無いんやけど嬉しい。


玄関先に水槽を置いてある家。
モモと金魚は仲良し。
モモの指に金魚が口をパクパク。
私の顔を見ると水の中へあわてて逃げる金魚たち。
なんで逃げるん。
金魚には大人の女の良さがわからんらしい・・・。

金魚



一度だけ服を買った店のショーウィンドウには
水色のチュチュ。
バレエ習いに行こ?ママもやりたいし。(えっ。ハタ迷惑?)

チュチュ


駅前ロータリーにすわりこむお兄さんと目が合った。
やん。男前。


やっと到着。
某ドーナツやさん。


モモはドーナツ一個。

私はアイスコーヒー、と、モモの笑顔。

モモの笑顔がいちばん。







自転車に二人乗りで走れば、所用時間5分の道のり。

今日は40分かけ、あっちへウロウロこっちへフラフラ。

走る5分だと、何もみつけられなかったりするけれども

今日はたくさんの“ニッコリ”に会えました。











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「ブルーダンス」「こころの森 」 に優し~く拍手をしてくださった方へ

いつもですね。たぶん。拍手をありがとうございます。
さかのぼって読んでくださっている事、すごく嬉しいです。
本当にありがとう。お名前、教えてくださいね。

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真実

「真実」


抵抗できず
私は、うなだれた。

白日の下にさらされた“それ”が

長年
踏みつけ
土を盛り
何食わぬ顔で
そ知らぬふりを続けてきた

「真実」
だったから。











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小指 vol. 4 「月の残光~万華鏡」

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小指 vol. 3 「砂時計」

「小指」





vol. 3 「砂時計」





ひとしきり二人で、小分けした下着の収納を見ながら
彼の異常なまでの几帳面さを笑った。

そして私達はベッドルームを出て、ダイニングへ行った。
イスをひき、目で合図をする彼。
どうぞ、ここにかけて。
と送ってくる信号。


小さな、グリーンのグラス。
日本酒をつぐ。
透明なガラスを透して、揺れている。


窓のそとは、夏の夕空。

部屋の中、夢のように漂う私。
キッチンに立つ、あなた。



「できた。」


おにぎりが2つに、たくあん。
椀には味噌汁。
ほうれん草とシーチキンの和え物。


手料理。


手料理が出てくるとは、想像もしていなかったので
私は嬉しくて、楽しい気分を隠せなくなっていた。

「いただきますっ。」

おいしい。
なんておいしいおにぎり。
ああ。おいしい。
なんておいしいお汁なん。
ほうれん草とシーチキンがこんなにも合うなんて。

最後のたくあんを口に含むと

パリ、ポリ、と
音がたち、顔を見合わせて、もっと音が鳴るようにして食べた。




日本酒を小さなグラスに1杯
それだけで
ほんのりと、優しい気持ちにかえってゆく。

もう1杯飲んだらあかんよ。
きっと、色っぽい気持ちにスイッチが入ってしまうもん、私。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


食べ終わり、片付けようとすると
「そんなこと、ええ。」
と、彼は私の手をひき、鍵のかかった部屋の前へ連れていく。

「ここ、さっき探検した?」
「開かへんやん。叩いても蹴っても。」
「蹴るな。」

笑いながら鍵をあける。


大きな立て鏡に
青みがかった紫色の浴衣が掛けられていた。


こんなことって。
じゃあ、さっきの玄関の下駄は、この浴衣に合わせたもの?


「これ、着て行こな。」

「私、ちゃんと着れるか・・・。」

「俺が着付けたる。」








「はっ?」
「今、いやらしいこと考えてるやろ。」
「その通りですが・・・。」
「アッハッハ。いいなぁ。お前のそういう答え。」
「褒めてんの?」

「俺、美容師やから、着付けできんねん。」
「建築士兼、面接官兼、営業マンでしょ。小さな建築会社兼住宅販売会社の。」
「なんでもデキル男と言ってくれ。」

「うん。料理は妻にしたいくらい、おいしかったわ。」
「お前みたいなエラそうな夫はいやや。」

たくさんのサプライズが嬉しくて、私は本当に素直な気持ちになってゆく。



「じゃあ素直になったところで、全部脱いではおってみて。」



「・・・本気で言ってる?」
「ちゃんと部屋は出ていくって。」
と、してやったりみたいな笑い顔で出ていった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


えええ?脱ぐの。ここで?今?
抱き合うためじゃあなくて、着物を着るために?


私は部屋の中で、声にならない独り言を言っている。
笑っている。
ちょっとバカみたいだ。

でもそれ以上は迷わなかった。
(いや最初から迷ってなどいなかったのだが)
2つ以外は・・・
たたんだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「はおったよ。」

扉が開き、彼が私を見る。
ちゃんと彼の期待通り似合ってる?

「明日からソレで出勤したら。」
冗談言って笑っていられたのは、そこまで。



彼が私の手を、指先を
軽く持ち上げるようにして、私の両腕を少し広げた。

ドキドキでふらふらしそう。

真剣な面持ちの彼の顔がものすごく近い。
背が低い彼の顎を見ていた。

キレイな鋭角のライン。
口には腰紐を咥えている。

正面で襟先を合わせた。



と、ふわっと
閉じていた浴衣を彼が開いた。



一瞬のこと



だけど、私は恥ずかしいのか何なのかよくわからない感情で
いっぱいになり固まる。

そうとも知らず彼は手際よく、裾丈を気にしながら身頃をきめ上前を重ねた。

腰紐を巻きながら
「ちょっと苦しいかな。」
と彼が言う。



もう、もうかなり前から息苦しい。
苦しい。

近すぎ。




腰紐を結び、衿の合わせ具合を調節し、シワを引く。



甘い、甘い、究極に甘い拷問みたい。



私は片思いかもしれない相手の前で
人形のように立っているだけ。
思う通りに彼は行動する。



私は、ここで、いつもの意地悪な彼を思い出してしまった。
突っ立って言いなりになっている滑稽な私を見て
実は内心笑っているのではないか。

でも、鏡の中の紫色の着物を着た自分を見て
そうではないことがわかった。

こんなにキレイに着せてくれているんやもん。



「蝶々になりたい?貝になる?」



「?蝶々?」
「了解。」
彼に笑顔が戻った。
ふふ。なにか安心したような表情。

いつもこんなふうに笑えばいいのに。
そうしたら、私も素直になれるのに。



帯は器用に蝶々の形に結ばれた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「よっし。」
「ありがとう。似合ってるなぁ。」
「自画自賛か。」
「謙遜なんかせーへんねん。」
「アッハッハ。知ってる。」

彼はイスを鏡の前に置いた。
帯がきつくて、すわりづらい。



「すっげぇ色っぽくしたる。」



彼は私の髪を手にとると、手ぐしでといたり
ハラハラと1本ずつ落としてみたり
じーっと眺めてみたりしていた。



そう。
この、間、だった。



この妙な間が私に様々な想像をさせたり
そのうちなんだか恥ずかしくなって胸が高鳴るのだった。

今だって、さっさと髪をといてアップにしてくれたら
私はこんな気持ちにはならずにすんだはず。

彼の「間」が、私には居心地がいいんだか悪いんだか。
「間」は「魔」となって
私を夢うつつの世界へひきずり込もうとする。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




「星の砂時計」


目をあけたまま
目を閉じてみる

細くて冷たい指で
髪の毛を優しく撫でられる悦び

好きな人が髪を結ってくれるなんて
なんて贅沢な時間なんだろう

砂時計
星の砂時計がサラサラと落ちてゆくような時間の進み方
そんな空間

ひと粒ひと粒の星屑が、私のこころに落とされてゆく
彼の手で
彼の瞳で
彼の声で




最後に彼は、銀細工のかんざしを挿してくれた。









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「夏祭り」 「ななみの果て」「はんぶんこの月 」に拍手をしてくださった方々へ

拍手をありがとうございます。
どなたが、さかのぼって読んでくださったんでしょう。
ありがとう、本当に。
じわ~んと、あったかい気持ちになりました。
このあなたからの優しい気持ち、今日きっと誰かにお裾分けしますね。

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小指 vol. 2 「嫌い、好き」

「小指」





vol. 2 「嫌い、好き」




彼のそばにいると私は
好きって素直にニコリと笑いたい気持ちと
すげなく彼をやり込めて、へこませてしまいたい気持ちが
交互に、時に同時に襲ってくる。

そのふたつの気持ちは私を楽しませもしたし
イライラさせもした。


這うような目つきで見られて
ムカつきと怒りさえ覚えたはずなのに
その相手をこんなにも好きになるなんて。

ねぇ・・・?

あの時、私は本当に腹がたったんやから。
歯をくいしばって失礼な視線に耐え、面接を乗り切ったし。
入社したら、とことん無視するつもりだった。
けれども、途中入社の私は無視できるような立場ではなかった。
(当たり前だ)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


彼は隣町の本社と、この支社を行ったり来たりの毎日。

3人いる製図担当の女の子の中で私が1番年上だからか
彼は仕事量の多い物件を私に振り分ける。
やっかいな依頼主だったり、複雑な物件は、まず私に割り当てられた。

そして夜、遊びの約束のある日を見はからったように
昼過ぎ頃、急ぎの仕事を持ってくる。
一度など、彼は帰り際に私に仕事を言いつけておきながら
あとの2人を連れて飲みに行ってしまった事がある。

鼻持ちならない彼。

とにかく彼に
弱味を見せてはいけないような気がして
出来ないところは絶対に見せたくなくて
私は懸命に図面をひいた。計算をした。

それでも失敗や間違いもした。
彼はミスには容赦なく罵った。

そのかわり、褒め方は誰よりも上手かった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ある金曜日
夜9時頃に本社から戻るから、それまでに1枚仕上げるよう言われていた。
週明け月曜日午前中に手直しをし、午後には出すとのこと。

なんで、またしても私なん。
急ぎの仕事は全部私の役目?

友人達に合流したい気持ちと、残業させられていると思い込んだ不満とで
情けない事に夜8時半を過ぎても半分もすすんではいなかった。

と、ふと


あいつがここへ帰ってきて、私がいなかったら・・・
約束をすっぽかすような・・・


決めた。
帰ろ。
いや、ミナミへ、飲みに行く!


そうと決めたら、早くしなくては。
社を出たところで鉢合わせ、なんてなったら終わりやわ。
私は明日の休み返上で作業をするために
大急ぎで自宅へ図面とデータを送信し
こちらのデータの中身は真っ白に削除した。


あっはっは。
彼がこのデータを開けた時の驚く顔が見れないのが残念。


私はパソコンの電源をおとさず、必要な書類をかばんに詰め込み
「お先に失礼しまーす!」
と、所長に挨拶をしてドアを出た。


キーボードの上には
あっかんベーの仔ブタを書いたメモを置いて。









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「小指」に拍手をして下さったあったかい方々へ

拍手をありがとうございます。
もし、よろしければ、お名前をお聞かせ下さいね。
もしかしたら、同じ方なのかなぁ。もしかしたら、知ってる方なのかなぁ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いつも笑顔にさせて下さるあなたへ
その反応は・・・?あわ、あわて。アハハ♪
いつもありがとう。書く大きな励みになっています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメントでワクワクさせて下さるあなたへ
応援してくださったんですね。すごく励ましてもらっているよう。
ありがとうございます。




小指 vol. 1 「予測不能の恋」

以前 「恋のはじまり」「ピンキーリング」
という詩を描きました。
その続きです。
詩にしようと試みましたが、出来ませんでした。





「小指」





vol.1 「予測不能の恋」



「終了?」
「うん。完了。」

「お疲れさん。」
コーヒーを差し出す彼。
冷たく苦い液体が、空っぽのおなかに直接しみてゆく。

達成感と疲労感を味わいながら、出来上がった図面を見ていると
背後から彼が、髪を結んでいたゴムをスッと抜いた。


髪を手でときはじめる。
撫でる。

「きれいやな。」



なんで、この人はこういう事ができるんやろう。
彼女でも兄妹でもない私の髪に触れている。

彼はいつもこう。
予測不能の言動や行動で、私を怒らせたり喜ばせたりする。

出会った時もそうだった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


面接の日。

人の良さそうな所長と、一級建築士の風変わりな男性と
長髪を後ろで束ねた彼が目の前に座っていた。
あやうく吹き出しそうになるほど、個性的な3人。
特に彼は、建築事務所で働くようには見えなかった。
長く茶色い髪。全てを見抜くような鋭い目。しわ一つないスーツ。
何より私を困惑させたのは、彼の目だった。

ジロジロを通り越して、上から下まで舐めまわすような目線。
すましたり笑顔で受け答えする私を、せせら笑うような目つき。

面接中の笑顔がこわばりそうだった。
ムカムカしてきて、2回ほど睨んだ。

それが彼との出会い。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「明日って何の日か知ってる?」
「誕生日とか言わんとってや。」
彼はまだ髪を撫でている。

「花火、見にいくぞ。明日。」
「淀川?」
「おう。明日は定時に終われるよう頑張れよ。」
「どっかの誰かが仕事を山ほど押しつけへん限り大丈夫。」
そう。
彼は、いつも私にハンパない量の仕事を持ってくるから。

私が花火の誘いを断るなんてあり得ない、とでもいうような
自信満々な態度。

これはいつものこと。

私は、彼の鼻をへし折ってやりたいような衝動と
二人で花火を見に行くという、甘い期待とを 同時に感じていた。


「送っていくわ。」
「ううん。いらん。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


定時の17時まであと2時間。電話が鳴った。
事務の由里さんが受話器をとる。
「所長。後藤係長からお電話です。」

彼・・・所長に何の用事だろう。急な仕事が入ったのかしら。

「久坂くん。」
「はい。」(え?私?)
「阪和の確認申請の書類は揃ってるか?」
「はい。出来上がってます。」
「今からすぐ本社に届けてくれへんか。そのまま直帰していいから。」



ビルを出て、駅の方へ。
ムッとくるぐらい蒸し暑い。
と、私は腕を掴まれて振り向いた。

「よっ。お疲れ。迎えに来たったで。」
「え。今から本社にこれ、届けるんやけど。後藤さん、所長に電話したやんね?」
「お前を呼び出すためにな。毎日9時10時まで働いてんやし。
今日くらい、早退させろや。」
「花火に行く前にご飯でも食べに行く?」
「おう。俺の家でな。」


彼のマンション・・・もちろん初めてだった。
家に行く?・・・本当に今夜 花火を見るんかしら。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


扉を開けると、玄関に、紫の鼻緒の下駄が大小二つ並んでいる。

誰の?彼女の?


初めて家にお邪魔する時って、ドキドキしたりワクワクするけれど
ここは彼の家なので、そのドキドキは相当なものだった。
今、彼が時折するように不躾に見つめられたり、触れられたりすると
きっと私は、いつものように上手く切り返せない、と思った。

クーラーで部屋が冷えている。
余計なモノは何も無い、シンプルでとても清潔な部屋。

ちょっとずつだけど、ドキドキが鎮まってきたみたい。


「俺、シャワー浴びてくるから。好きにしとって。探検してええぞ。」

また!アハハ。シャワーかぁ。
ほんま、予測不能な人。
ここで私のドキドキは完全におさまった。



「私もシャワー浴びたい。」


「そんなこと言うたら、やってまうで。」



まじめな顔で言うと、彼は部屋を出て行った。
私は きっと真っ赤な顔をしている。



探検。してみよう。
バスルームに行くと、彼に声をかけた。
「クローゼット、開けるから。」

彼は頭を洗ってる最中らしく、慌てた様子で何やらわめいてるけど気にしない。

私はベッドを置いてある部屋に行き、クローゼットを開けた。
見た事のあるスーツ、それ以上に見た事のないスーツがびっしり掛けてある。

引き出しを引くと、小さく区切った何十もの仕切りに
下着がキレイにまるめて収納されていた。


「ブ・・・あはは!」
何枚持ってんの?どんだけ几帳面なん??
私はひとり大笑いしていた。

会社ではエラそうに新入社員や私をアゴでつかっているけど
家じゃあ下着フェチ?いや・・・ちょっと違うか。

彼の秘密を握った感じ。



「探検は終わったんか?」
あきらめたような、観念したような顔の彼が立っていた。



濡れた髪
白いTシャツ

とても綺麗だった。










・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ラブレター」「ユーレイ」「究極」に優しく拍手をして下さった方々へ

拍手をありがとうございます。
もし、よろしければ、お名前をお聞かせ下さいね。
もしかしたら、同じ方なのかなぁ。もしかしたら、知ってる方なのかなぁ。

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究極

「究極」


特別扱いでも
愛してくれなければ、意味がない


愛してもらえないなら
嫌われてる方がいい

だって
いっそ
あきらめがつくもの











・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以前の詩に優しく拍手をして下さった方々へ

拍手をありがとうございます。ぜひ、お話もお聞きしたいです。
もし、よろしければ、お名前お聞かせ下さい。嬉しかったんです。
もしかしたら、同じ方なのかなぁ。
もしかしたら、知ってる方なのかなぁ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

優しいあなたへ。
『きれいな詩』 この一言が 心に染みました。
ううん。きれい?な詩は ほんの一部分。
ほとんど全部、自己中心的で、ひとりよがりな詩です。
そう感じるのは、「優しいあなた」さんが きれいだからですね。
それでも、やっぱり、嬉しくて時間が止まりました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いつも拍手で応援してくれるあなたへ
律儀に守ってくれてるんですね。ひとつ・・・
一度に2つも拍手くれるなんて、きっと、この先もうないなぁ・・・
あんな事、言わなければよかったわ。アッハッハ
「あなた」の事を思い浮かべると、こころがホカホカ温まってきます。

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月の貝殻

私が海に帰れるのは
足首までなのよ

それ以上はダメなの
戻れなくなるわ






月の貝殻


海の姫からの便りが
波にのせて
風にのせて
私のもとへと届いた

あの娘らしい文字と
月の貝殻が
一つ二つと
私の手にこぼれれば

気をつかいすぎるな
頑張るなよ
たった二行
二行に込められた情

どうしてわかるの
海の花
どこから送ったの
薫る風

あなたは今どの海をゆくの
雨は優しい?
仲間は元気?
髪は伸びた?

海姫の手紙と
月の貝を手に
砂浜を裸足で散歩しよう

恋しい海の水
足首まで浸け
砂にうずめた思いを放て


海の花揺れれば

薫る風吹くだろう

合わせ貝殻

光れ月のミチ













・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

前エントリーの詩に優しく拍手をして下さった方々へ

拍手をありがとうございます。ぜひ、お話もお聞きしたいです。
もし、よろしければ、お名前教えて下さいね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いつも 優しく拍手してくださるあなたへ。
う~。10日間って長いなぁ~。乗り切るしかないんやね?
私の方は 火曜から 怒涛の5日間です。
今日は世界の国旗を屋上から吊るし、入場門を作った・・・
お互い、頑張りっこ競争やなぁ♪

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

蛍、に拍手下さった方へ。初めまして。ありがとうございます。
この詩は、数名の方から いろいろと 指摘頂いた詩なので
今さらながら、感慨深いです。
拍手、驚きと共に 嬉しかったです。
本当に ありがとうございました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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 ののみ

Author: ののみ

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